世界中で愛される大作映画シリーズの中に、この3つが存在します。
- 『007』シリーズ。
- 『スター・ウォーズ』シリーズ。
- 『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズ。
これらのすべてに出演した唯一の俳優が、クリストファー・リーさんです。その低音の響く声、豊かな表情、そして威厳ある高身長。他の誰にも真似できない、特別な存在感を持った俳優の軌跡を振り返ってみましょう。
プロフィール
Christopher Lee, 1974 pic.twitter.com/tIQlK55dDH
— Angela Vickers🌼 (@CineAngela60s) December 4, 2024
クリストファー・リーさんは、1922年5月27日にイギリスのロンドンで生まれ、2015年6月7日に93歳で他界した世界的に有名な映画俳優です。
経歴と業績
- 本名 サー・クリストファー・フランク・カランディーニ・リー
- 1948年に映画デビューし、生涯270作品以上に出演した俳優としてギネス世界記録。
- 1957年の「フランケンシュタインの逆襲」で怪物役を演じ、翌年の「吸血鬼ドラキュラ」でスター俳優となる。
- ホラー映画俳優として一時代を築き、「世界一悪役が似合う俳優」と称された。
- 「007」の原作者イアンフレミングさんとは従兄弟、「ロード・オブ・ザ・リング」の原作者トールキンさんとも会ったことがあった。
個人的特徴
- 身長は193cm(または196cm)と非常に長身。母親はイタリアの名門貴族の出。
- 英語以外に7カ国語を話せる語学の達人。
- 馬術や剣術にも長けていた。
- 2万冊ものオカルト書籍を所有する大のオカルト好きだった。
その他の活動
- 朗読や声優としても活躍。
- 晩年は世界最高齢のヘビーメタル・アーティストとしても活動。
- 2009年にナイト爵位を授与される。ナイト爵位は、中世の騎士階級に由来する栄誉称号で、現在も王室から授与される重要な栄典です。受勲者は「サー」(男性)または「デイム」(女性)の敬称を使用できます。
クリストファー・リーさんは、93歳で亡くなるまで生涯現役を貫いた伝説的な俳優でした。
幅広いキャリアと多面的な才能
クリストファー・リーさんは、1922年にイギリスで誕生し、長年にわたって映画界で活躍したアイコニックな俳優です。そのキャリアはホラー映画での『ドラキュラ』をはじめとする悪役から始まり、幅広いジャンルにわたります。また、彼の人生には映画以外にも多彩な側面がありました。
戦争と諜報活動
第二次世界大戦中、クリストファー・リーさんはイギリス空軍に従事し、さらに特殊部隊であるSOE(特殊作戦執行部)にも関与したとされます。彼の軍歴は公には多くが語られていませんが、この経験が後の悪役演技に深みを与えたのではないかといわれています。
言語と音楽の才能
クリストファー・リーさんは英語だけでなく、フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語など複数の言語を操りました。この語学力は、彼が国際的な映画にも多数出演できた理由の一つです。また、彼はオペラ歌手としての才能も持ち、晩年にはメタルバンドと共演するなど、音楽活動でも注目を集めました。
ホラー映画のレジェンド
クリストファー・リーさんのキャリアの初期はホラー映画で大成功を収めました。特に『ドラキュラ』シリーズでのヴァンパイア役は、彼を一躍スターに押し上げるきっかけとなりました。その後も『フランケンシュタインの逆襲』や『ミイラ再生』などで多くの観客を魅了しました。
各シリーズでの役どころ
『007』シリーズ: スカラマンガ
クリストファー・リーさんが『007』シリーズで演じた最大の役は、1974年の『黄金銃を持つ男』におけるスカラマンガ役でした。 このキャラクターは、世界最高レベルの暗殺者として描かれています。スカラマンガは、黄金で作られた銃を使用し、その洗練されたスタイルが印象的なキャラクターです。彼は、この役を完璧に演じ切り、『007』シリーズの中でも記憶に残る悪役を作り上げました。
Christopher Lee was given the weapon itself on the promotional tour for #TheManWithTheGoldenGun, and had a love/hate relationship with it!
— Really, 007! (@Really007pod) May 26, 2024
🍎https://t.co/PQ7uI01Ymp
🎧https://t.co/h7Ix8q4vYohttps://t.co/Cz53OLfzl8 pic.twitter.com/CqyrMMau9M
『スター・ウォーズ』シリーズ: ドゥークー伯爵
『スター・ウォーズ』では、2002年の『エピソードII/クローンの攻撃』と、2005年の『エピソードIII/シスの復讐』で、シスの暗黒卿「ドゥークー伯爵」を演じました。 このキャラクターは元ジェダイでありながら、ダース・シディアスに従いシスへと堕ちる、複雑な背景を持つ人物です。リーの威厳ある声とカリスマ性が、このキャラクターの持つ魅力と威圧感を一層引き立てました。
I love the scene of Count Dooku's death. The look of shock and terror at Palpatine's betrayal, the realization that all his years of fighting and plotting have brought him to nothing, that he was a disposable pawn in Sidious' greater plan... Christopher Lee nailed it. https://t.co/IVbPOVevKr pic.twitter.com/tW8SdWJRFO
— nicht.mehr (@nichtmehr33) December 8, 2024
『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズ: サルマン
『ロード・オブ・ザ・リング』の中で、クリストファー・リーさんは「白の魔法使い」サルマンを演じました。サルマンは、かつてガンダルフと共に中つ国を守る賢者でありながら、力と欲望に囚われて闇に堕ちる人物です。 彼の迫力ある演技と、見る者を引き込む声は、サルマンの魅力と恐ろしさを見事に体現しました。
結論: クリストファー・リーの遺産
このように、クリストファー・リーさんは名門貴族の血脈を持ち、戦争体験と才能で多くの役をこなし、『007』『スター・ウォーズ』『ロード・オブ・ザ・リング』という、それぞれの世代を象徴する伝説的なシリーズで重要な役柄を演じ切りました。その幅広いキャリアと多彩な才能は、他の誰にも真似できない偉業として語り継がれています。